食事を味わって食べる習慣を持つ人は、幸福感が高い傾向にあるのだそうです。
また、経験を味わう人は例えそれがポジティブな出来事ばかりではなくとも
ポジティブな出来事は多いが経験を味わうことのない人より幸福感が高いそうです。
この記事を読んで、この幸せな人というのは母のことだと思いました。
私の母は、料理が上手でいつも美味しい食材を探し求めています。83歳の今でも
レシピ本を定期購読し、レパートリーを増やすことに余念がありません。
母は10代で父親を癌で亡くし、家のために働き、弟と妹が高校を卒業するまで
面倒をみました。父と職場結婚し、私を含む3人の子供を産み育てつつ県の職員になり、
消費生活アドバイザーとして35年以上のキャリアを積みました。働きながら大学にも通い、
卒業しました。同居していた父の両親の介護もやりきりました。
母は、自分のことを好奇心が旺盛だっただけ、と言います。
母が経験した数々の困難と苦労、そして喜びが母を強い人間にし、
結果的に幸せをもたらしたのです。
母の生き方から学ぶことはとても多いです。
幸福を追い求めるやり方は人それぞれだと思います。ただ1つ確信できることは、
例えどんな困難に見舞われたとしても、今この手の中にあるもの、
目の前のことに一生懸命取り組むこと。
一生懸命取り組み続ければ、最終的にその場所がどんな所であろうとも、
その人だけに分かるかたちで幸せが訪れるのだと。
参照記事:日本経済新聞 幸せに生きるために(2)簡単に実践できる3つの方法
京都大学准教授 柴田悠 やさしい経済学